軽井沢への憧ればかりが先行して、移住の現実的な可能性を考慮していないのではないかということに気が付きました。移住先としての軽井沢について考えてみたいと思います。

 

移住先としての軽井沢

先日東京交通会館で開かれた信州八ヶ岳・原村移住セミナーで、原村についていろいろと学んできたのだけど、実はもともと移住先として考えていたのは軽井沢。というより、軽井沢以外は考えられないというほど、軽井沢にお熱でした。軽井沢に恋をしてから、すでに丸3年。そのあいだ季節問わず何度も通いました。いつの間にか、通うのではなくいっそ住みたいと思うように。

移住先として軽井沢はどうなのか、今回はじめて憧れは脇に置いて現実的に考えてみようと思います。原村のようにセミナーに行ったわけではないので、基本的にネットからの情報をまとめます。

 

軽井沢の気候

最高気温(平均) 最低気温(平均) 降水量
1月 2.0℃ -8.7℃ 33.0mm
2月 2.8℃ -8.5℃ 40.8mm
3月 6.9℃ -5.1℃ 40.8mm
4月 13.9℃ 0.3℃ 78.0mm
5月 18.6℃ 5.8℃ 110.7mm
6月 21.1℃ 11.3℃ 155.6mm
7月 24.7℃ 15.9℃ 189.4mm
8月 25.9℃ 16.7℃ 159.3mm
9月 21.2℃ 12.8℃ 206.5mm
10月 15.7℃ 5.5℃ 119.9mm
11月 10.7℃ -0.7℃ 53.6mm
12月 5.2℃ -5.7℃ 27.2mm

データ:weather.time-j.net

軽井沢観光協会のHPによると、7月は23日間、8月は20日間も濃霧が発生するらしい。この霧は軽井沢らしいしっとりした涼しさをもたらしてくれる一方で、湿気が問題となることも多いようです。旧軽井沢あたりの別荘は、年中除湿器を稼働させているとか。また湿気に伴って虫も多いという話も聞きます。

この湿気問題、どうやら同じ軽井沢町内でも場所によって状況が違うらしい。旧軽井沢は濃霧でも、中軽井沢は霧がなく、さらに信濃追分まで行くと晴れている、といったこともよくあるそうです。

地図を見てみると、西へ行くほど湿度が下がるということになります。旧軽井沢の独特の雰囲気が好きな人は、湿気か憧れか、どちらを優先するのか悩みそう。我が家の場合は、霧の分だけ旧軽井沢の方がやや涼しく感じられるとしても、長く住むなら西のほうが快適そう。あの雰囲気を楽しみたいなら、ちょっとお出かけすればすぐそこだし。ちなみに標高は旧軽井沢が約960m、信濃追分は約950mとそれほど変わらない。

冬の気温は11月から3月まで氷点下を記録しています。東京に住んでいると感覚的にあまりピンとこないので、参考までに札幌の気温は以下のとおり。

札幌 最高気温(平均) 最低気温(平均) 降水量
1月 -0.6℃ -7.0℃ 113.6mm
2月 0.1℃ -6.6℃ 94.0mm
3月 4.0℃ -2.9℃ 77.8mm
4月 11.5℃ 3.2℃ 56.8mm
5月 17.3℃ 8.3℃ 53.1mm
6月 21.5℃ 12.9℃ 46.8mm
7月 24.9℃ 20.5℃ 81.0mm
8月 26.4℃ 19.1℃ 123.8mm
9月 22.4℃ 14.2℃ 135.2mm
10月 16.2℃ 7.5℃ 108.7mm
11月 8.5℃ 1.3℃ 104.1mm
12月 2.1℃ -4.1℃ 111.7mm

データ:weather.time-j.net

冬の寒さは札幌と同じくらいか、下手すると軽井沢の方がやや寒そう。ただし、ここで注目したいのは冬の降水量。札幌は100mm前後だけど、軽井沢は30~50mmほど。スタッドレスタイヤなどの冬装備は基本だとしても、雪はそこまで心配しなくてもいいのかもしれない。

せっかく札幌のデータがあるので、夏も比較してみよう。8月の最高気温の平均は、札幌26.4℃、軽井沢25.9℃。ええっ、軽井沢のほうが涼しいんだ。へ~!

 

移住者支援策

信州八ヶ岳・原村移住セミナーにて、原村にはいくつかの移住者支援策があることを知ったので、軽井沢も調べてみたのだけど、特に見当たりませんでした。町役場のHPや、例のふるさと回帰支援センターのHPも調べてみたのですが、なし。特に何かしらの支援を求めているというわけでもないのだけど、もう少し積極的に迎え入れてほしいというか‥。由緒ある土地柄だから、移住者はあまりウェルカムではないのかな?いやいや、軽井沢はこんなふうにウェルカムだよ!という情報をお持ちの方がいましたら、ぜひ教えてください。ぜひ‥!

 

原村との比較

最後に、信州八ヶ岳・原村移住セミナーでわかった原村のメリットとデメリットを、軽井沢と比較してみます。まずはメリットから。

 

夏涼しい

軽井沢ももちろん涼しい。ただし場所によっては湿度が高く、湿気が多い。

 

東京から近い

軽井沢も同じくらい。ただし原村の中央道に対して軽井沢は関越道。場所によるけど、インター下りてから近いのは原村。電車利用なら、新幹線が使える軽井沢が便利かな。

 

自然が近い

軽井沢も自然が近い。イメージとしては原村の高原に対して、軽井沢の森。

 

野菜が新鮮でおいしい

軽井沢は霧下野菜が有名。発地市庭で買える。

 

乳製品もおいしい

軽井沢はどうなのかしら?農場などはとくになし。

 

星の降る里

軽井沢でも星はよく見えます。ただし原村の星を見たことがないため、比較はできない。

 

子育て環境・支援が充実

学校の数は軽井沢の勝ち。保育園4、幼稚園3(内1つは野外保育)、小学校3、中学校1、高校2(内1つはインターナショナルスクール)。児童手当の給付や私立幼稚園補助制度などの支援策もあり。

 

医療関係の支援が充実

軽井沢も福祉医療費給付制度あり。68歳以上、18歳までなど条件によって、自己負担分の医療費が支給される。

 

総合病院が近くにある

町内に軽井沢病院あり。

 

「田舎暮らし案内人」による移住サポート

公的なものは特に見当たらず。地域やコミュニティによってはあるのかも。

 

続いてデメリット

冬の寒さ、雪について

軽井沢も同じような感じ。アイスバーンもあり。

 

幼稚園から中学校まで、原村には各1校しかない。

数は軽井沢の勝ち。インターナショナルスクールまであるから、いろいろな価値観に出会える可能性が高い。

 

光回線の不安

軽井沢も一部は接続していない模様。これはもう町内のどこに住むかにかかっているのだと思う。

 

その他では、軽井沢にも自治組織があり、加入することになるようです。どの程度の結びつきがあるのかはわからないけど、原村同様、地元の方と密に交流したいのか、あるいはひっそりと暮らしたいのか、移住後の生活スタイルに合った地域を選ぶ必要がありそう。

どちらも自然が豊かだけど、原村のカラッとした高原に対して、しっとり落ち着いた軽井沢の森。移住者に対する積極的な姿勢は原村に軍配。

まだ時間はあるので、じっくり検討します!

 

軽井沢の基本情報や支援策などはこちら