-この記事は「時には木陰に寝ころんで」より、引っ越ししてきました-

 

気が付けば、もう12月。そろそろホリデーシーズンにむけて準備を始めなければ。今年はナッツのメープルシロップ漬けとドライフルーツのブランデー漬けを仕込んでいる。

 

クリスマスの準備

クリスマスソング解禁

私はおうちが大好きなので、なにか用がない限り外には出かけないのだけど、そんな私でも気が付くくらい、街はクリスマスカラーに染まっている。いつの間に冬が来たのだろう!どうりで寒いはずだ。

世の中はハロウィーンが終わったと同時に、次の日の朝にはもうクリスマス仕様のディスプレーになっているので驚くけれど、自宅でクリスマスソングをかけるのは12月に入ってからと決めている。皆さまそれぞれ思い出のクリスマスソングがあると思うけど、やはりクラシックなクリスマスソングはいいものだと思う。

jingle bell、joy to the world、we wish you a merry christmas、o holy night‥。

小さいころ、クリスマスソングをかけながらツリーを飾ったり、ケーキを焼いたりしたっけ。子どもの私以上に張り切っていた母を思い出す。

 

最近のクリスマスによく聞くのは、snowy dayという、雪とクリスマスのワクワクを感じられるきれいなハーモニーの曲。実は同名の映画のテーマソングでもあり、最初にこの曲を知ったのは映画からだった。かわいいアニメーションでおすすめ。もうひとつ、こちらは名曲と言われているwalking in the airは外せない。映画スノーマンの曲だ。この曲を聞くと、いよいよ冬本番。

 

冬を越す準備

12月に入ってクリスマスソングが解禁になると、途端に忙しくなる。クリスマスのごちそう、シュトーレン、そしてプレゼント。ヨーロッパの冬は長く、人びとは夏のあいだに収穫した食べものを加工して、冬を越すために蓄えていた。夏のベリーはジャムに、ハーブはドライに、秋の木の実はシロップに漬けたり、ペーストにしたり。りんごを絞ったアップルサイダーは、冬のあいだじゅう飲めるおいしいビタミンドリンク。

クリスマスが1年でいちばん夜が長い冬至に重なるのも偶然ではない。キリスト教が広まるもっと昔は、この日を境に徐々に回復していく太陽を祝うお祭りだったのだ。イギリスで伝統的に食べられているクリスマスプディングは、なんとクリスマスの5週間前から準備されるのだとか。ドイツのシュトーレンは4週間前から毎日少しずつ食べ、クリスマス当日を迎える。

親しい人に贈るプレゼントの準備は何週間も前から。ニットを編んだり、木のおもちゃを彫ったり、絵を描いたり。これからやってくる寒い冬を温かく過ごせるように、心をこめて作ったのだろう。

 

ナッツのメープルシロップ漬け

はじめはナッツのはちみつ漬けを作ろうと思っていたのだけど、最近ではいろいろなお店でよく見かけるし、クリスマスだからもう少し特別なものを作りたい。ドライフルーツを加えて華やかにしようかな、と考えていたところに、お店でたまたま見かけたメープルシロップ。クリスマスのモチーフのひとつとして知られる楓は、英語でメープル!

自分で作るのだから、ナッツも好きなものを。定番のクルミとアーモンドに、大好きなヘーゼルナッツ。それと見た目のアクセントとして、グリーンのピスタチオ。まだ仕込んだばかりで食べられないのだけど、ふたを開けるとメープルシロップの甘い香りに負けないくらい、ナッツのいい香りがする。その香りに釣られてか、夫は隙を見てつまみ食いをしている。

 

 

ドライフルーツのブランデー漬け

洋酒漬けはいろいろなお酒で作ることができる。よくあるのはラム酒で作るラムレーズン。ラムはサトウキビから作られる蒸留酒で、カリブ海の海賊たちが樽で飲みそうなお酒。おいしいに違いないのだけれど、クリスマスらしくないので今回はラムではなく、ブランデー。ブランデーはぶどうを蒸留したお酒だから、クリスマスにも似合う。

今回のドライフルーツは、いちじく、プルーン、クランベリー。他にアプリコットやオレンジピールなどを入れてもおいしいだろうな。ほどよく馴染んだら、クリスマスシーズンのパウンドケーキにする予定。

クリスマスって当日も楽しいけれど、そのための準備がまた楽しいのだ。