-この記事は「時には木陰に寝ころんで」より、引っ越ししてきました-

 

空高く、気持ちのいい秋。

紅葉を見ながら湖畔でブランチを食べたいと思い、芦ノ湖にピクニックに行ってきた。

朝早く出発できるよう、前日に準備しておいた2種類のマフィンを持って。

 

箱根でピクニック

紅葉の箱根へ

11月に入ってから、気持ちのいいお天気が続いている。ドタバタと忙しくしていた10月の慰労を兼ねて、のんびり温泉でも行こうということに。東京から日帰りで行ける温泉は、伊豆、熱海、箱根、鬼怒川、房総などたくさんある。なにやら山の方では木々が色づき始めたようなので、今回は紅葉狩りも兼ねて箱根へ。日帰り旅行といえば、以前は鎌倉や伊豆・伊東へよく行ったものだけど、近ごろは海より山に惹かれていて、そのせいかつい箱根に足が向いてしまう。

 

旧東海道の石畳

芦ノ湖の周辺は、箱根に行くたびに訪れる。お気に入りは江戸時代に整備された旧東海道を歩くウォーキングコース。杉並木に覆われて苔むした石畳を踏みしめながら、商人や飛脚、巡礼者、大名行列など、江戸時代に同じこの道を通ったであろう人びとを想像する。タイムスリップしたような不思議な感覚だ。

今でこそ風光明媚な観光地だけど、かつて東海道最大の難所だった箱根越えは、脛までつかるほどの泥道だったのだとか。石畳が敷かれて、当時の旅人にとってはずいぶん便利になったのだろう。

 

 

箱根の旧東海道は、箱根湯本から芦ノ湖まで歩けるようになっているのだけど、手軽に旧東海道気分を味わいたい私たちは、そのうちの一部だけを歩くことにした。そのために一旦芦ノ湖まで出て車を置いてから、バスで旧街道口まで戻り、そこから歩いて芦ノ湖を目指すプラン。40分くらいの石畳ウォーク。

 

次にチャレンジしてみたいのは、甘酒茶屋に車を置いてバスで芦ノ湖まで行き、旧東海道を甘酒茶屋まで下ってくるルート。下りはまだ歩いたことがないし、なにしろこの甘酒茶屋が特別なのだ。江戸時代初期から続く峠のお茶屋さんで、中に入ると囲炉裏の煙のにおいが立ち込めている。薄暗くて広い土間は夏でもひんやり涼しく、引き戸の向こうに見える明るい陽射しとのコントラストが引き立つ。旧東海道を歩いてきた最後に、ここで頂く1杯の甘酒はどれほどおいしいことだろう。

 

芦ノ湖の湖畔

芦ノ湖の出島になっているようなところに、恩賜箱根公園がある。ここは明治の時代、皇族の避暑や外国からの賓客のために建てられた離宮があった場所だそうだ。やんごとなき方々が楽しんだ芦ノ湖の向こうに富士山を望む絶景を、現代の私たちが楽しめる不思議。江戸時代の旧東海道から明治時代の離宮へ、時代を旅する芦ノ湖巡りのルートはロマンティックだ。

 

湖畔にある箱根神社の平和の鳥居の周辺にも、趣きのある遊歩道がある。旧東海道とは違った種類の石畳で、規則正しく並んだ小さな四角い石は、なんだか少し西洋の雰囲気。険しい山道を行く旧東海道に対して、こちらは芦ノ湖に沿って湖畔を歩ける。この遊歩道がどこに続いているのかわからないのだけど、しっかりとした装備のハイカーとすれ違うところを考えると、意外と本格的なハイキングコースにつながるのかもしれない。

 

 

 

ピクニックブランチ

私の住んでいるところから芦ノ湖まで、車で90分くらいのドライブ。途中山々の紅葉を見ながら、お昼前に芦ノ湖に着いてピクニックブランチを食べることにした。

朝早くに出発するので、ブランチの準備は前日のうちにしておきたいと思い、夜中にマフィンを焼いた。ようやく旬を迎える大好きなりんごのマフィンと、塩味の効いたおかずマフィン。甘い味としょっぱい味のマフィンがあれば、立派なブランチになる。うちにあるマフィン型は6個用なので、りんごのマフィンとおかずマフィンを3個ずつ作った。それぞれを6個ずつ作ろうとするとたくさんできすぎてしまうので、ひとつのマフィン型で2種類のマフィンを焼くのは合理的だと思う。

 

まず薄力粉とベーキングパウダーをふるいにかけ、それを2等分に分けて、2種類のマフィンにします。

りんごのマフィンは、バターと砂糖をすりまぜたものに溶きたまごの半量と牛乳の半量を加えてよく混ぜ、半分に分けた薄力粉とサイコロ状にカットしたりんご、シナモンパウダーを加えてさっくりと合わせる。

おかずマフィンは、半分に分けた薄力粉に塩と胡椒を加え、溶きたまごの半量、牛乳の半量を加えてさっくりと合わせ、そこに好きな具材を加える。今回はマッシュルームとねぎ。あらかじめソテーしてもおいしいと思う。他にはベーコンやチーズ、かぼちゃ、ハーブなどもおいしそう。

マフィン型にクッキングシートを敷いてマフィン種を入れてオーブンで焼いたら、1度で2種類のマフィンが完成!

 

 

 

りんごのマフィンとおかずマフィンのつくり方

2種類のマフィンを1つのマフィン型で同時に作ります。

  • 薄力粉 150 g
  • ベーキングパウダー 大さじ 1/2
  • 牛乳 100 ml
  • たまご 1 こ (溶いておく)

りんごのマフィン用

  • りんご 半分 (サイコロ状にカットしておく)
  • バター 30 g (室温に戻しておく)
  • 砂糖 35 g
  • シナモンパウダー 小さじ 1

おかずマフィン用(具材はお好みで)

  • マッシュルーム 3 こ (薄切りにしておく)
  • ねぎ 半分 (斜め薄切りにしておく)
  • 塩 小さじ 1/4
  • 胡椒 適量

薄力粉とベーキングパウダーをふるいにかけ、2等分に分けておきます。

りんごのマフィンを作ります。

  1. バターと砂糖をよくすり混ぜ、溶きたまごの半量、牛乳の半量を加えて混ぜる。
  2. 2等分にした薄力粉の片方とシナモンパウダー、りんごを加えてさっくりと合わせる。

おかずマフィンを作ります。

  1. 2等分にした薄力粉の残りに、塩、胡椒、溶きたまごの半量、牛乳の半量を加えてさっくりと合わせる。
  2. マッシュルーム、ねぎを加える。ベーコンを入れてもおいしいと思います。

オーブンを200℃に予熱しておきます。

  1. マフィン型にクッキングシートを敷いて、2種類のマフィン種を3つずつ流し込む。オーブンで20分くらい焼いたらできあがり。