-この記事は「時には木陰に寝ころんで」より、引っ越ししてきました-

 

陽射しはあるのに、空気が冷たい。今日は久しぶりに冬を思い出すような気候だった。いよいよハロウィンが近づいている。ピクニックにも持って行けるように、保存瓶に入れたかぼちゃのポタージュを作った。

 

 

かぼちゃのポタージュ

かぼちゃ畑のジャック・オ・ランタン

もう10年以上も前だけど、アメリカに留学していたことがある。現地の文化を体験するということで、ハロウィン前にかぼちゃ畑に行き、ジャック・オ・ランタンを作った。開拓時代のような幌馬車に乗って、あたり一面、見渡す限りのかぼちゃ畑の真ん中へ。アメリカの大地の広いことといったら。その中からひとつ、かぼちゃを収穫してジャック・オ・ランタンを作ったのだ。

かぼちゃは皮が硬いから、どんなふうに顔を彫るのだろうと不思議だった。実はかぼちゃの中にはジャック・オ・ランタン用に栽培される品種があり、身も皮も薄いので、ナイフを入れるとサクサク切ることができる。日本で食べるかぼちゃとは違って、皮もオレンジ色。

ジャック・オ・ランタンができあがる頃には、すっかり日が暮れていた。いくつものジャック・オ・ランタンに火が灯され、その中心には焚き火。このとき初めて、焚き火でマシュマロを焼いてスモアを食べた。寒くて澄んだ空気と、暗い森。空を見ると、なんとオーロラが。

 

かぼちゃとシナモン 秋のポタージュ

かぼちゃのポタージュはよく作るけど、なんだか最近マンネリぎみ。ちょっと秋らしく、スパイスを加えてみることに。かぼちゃに合うスパイスといったら、まず思いつくのがシナモン。かぼちゃのクッキーやタルトなど、お菓子にもよく使われている。さらにシナモンには体を温める作用があるので、寒さを感じはじめるこの時期にぴったり。もうひとつくらいなにか入れたいな、と思いつつキッチンを探してみると、キャラウェイシードを発見。以前ザワークラウトを作ったときに買って、それ以来忘れられていたものだ。これも入れてみよう。

 

アメリカで作ったジャック・オ・ランタンみたいなきれいなオレンジ色にしたいから、牛乳は入れない。にんじんを入れて、より鮮やかに。

 

ハロウィンパーティやピクニックに手軽に持って行けるよう、保存瓶に詰めてみる。顔を付けたら、ジャック・オ・ランタンになった。この顔はジャック・オ・ランタンの顔をプリントアウトして、目・鼻・口の部分を切り取って、テープで貼っている。

 

 

かぼちゃとシナモン 秋のポタージュのつくり方

ジャック・オ・ランタンみたいな、きれいなオレンジ色のポタージュです。

  • かぼちゃ 1/4 こ
  • にんじん 1 本
  • シナモン 小さじ 1/2
  • キャラウェイシード 小さじ 1/2
  • ローリエ 2 枚
  • オリーブオイル 大さじ 2
  • 水 600 ml
  • 塩 小さじ 1
  1. かぼちゃは種とワタを取り除いてひと口大の乱切りにし、皮を取り除く。にんじんは皮をむいてひと口大の乱切りにする。
  2. かぼちゃとにんじんをボールに入れ、シナモン、キャラウェイシード、塩&胡椒(分量外・適量)を振りかける。オリーブオイル大さじ1を加えて、よく混ぜ合わせる。
  3. 180℃に予熱したオーブンで25分、串がささるくらい柔らかくなるまで焼く。
  4. 鍋にオリーブオイル大さじ1、かぼちゃ、にんじん、ローリエ、塩、ひたひたより少ないくらいの水を入れて火にかけ、蒸し煮にする。
  5. 野菜が煮崩れてきたら、残りの水を入れて煮込む。
  6. ローリエを取り出して、ヘラかスティックブレンダーでポタージュにする。とろみが付きすぎるようなら、水を加えて好みの濃度に調整してください。そのあと塩・胡椒で味を整えます。盛り付けたら、シナモンパウダーを振りかけて召し上がれ。