軽井沢とひと口に言っても、実は地域によって特徴があります。

軽井沢 5つのエリア

 

①旧軽井沢エリア

軽井沢の観光を代表する、もっとも軽井沢らしいエリア。旧軽銀座や軽井沢聖パウロ教会、軽井沢ショー記念礼拝堂など見どころも多く、観光客で賑わっています。万平ホテルやフランスベーカリーなど昔からあるお店がある一方で、SAWAMURAや川上庵など新しくておしゃれなお店もたくさんできています。

離山の東側にある旧軽井沢は「霧の軽井沢」の言葉どおり、よく霧が出ます。なんと年間約120日、夏にいたっては7月に23日間、8月に20日間も霧が発生するそう。この霧が体感温度を下げ、避暑地軽井沢のひんやりした涼しい気候を特徴付けています。そして湿度によって苔が生え、しっとりと落ち着いた軽井沢らしい雰囲気を作っています。

ところがこの湿度、生活するにはちょっとやっかい。カビが生えやすかったり洗濯物が乾きにくかったりと、住人を悩ませているようなのです。とくに別荘の場合は家を締め切りにして空けることも多いため、常に除湿器を稼働させるなどの工夫が必要らしい。移住先や別荘として由緒ある旧軽井沢を選ぶ場合は、湿気対策が必須。

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旧軽井沢エリアのより詳しい記事はこちら

 

②新軽井沢エリア

軽井沢駅周辺から旧軽井沢までのエリア。雲場池や矢ケ崎公園などの憩いスポットや、六本辻周辺のおしゃれなレストランは、移住者や別荘族にも人気があるそうです。軽井沢に来るほとんどの人が立ち寄るアウトレットは、軽井沢駅のすぐ南側。駅から近いこのエリアは大きな道も通っていて、「伝統の旧軽井沢」に対して都会的な印象。大賀ホールや軽井沢アートミュージアムなどの文化施設では、コンサートや企画展などを通して情報を発信しています。

幼稚園や小学校、地元の人御用達のスーパーマツヤ(2016/9現在改装中。デリシアとしてリニューアル予定)など、生活するのに便利なのもこのエリアのいいところ。優雅な別荘生活と便利な日常生活のバランスがいいと思う。JR軽井沢駅から近いことから、二拠点居住にも向いていると思います。

By: bizmac

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③中軽井沢エリア

しなの鉄道軽井沢駅のお隣、中軽井沢駅周辺と星野温泉を中心とする星のエリアからなる中軽井沢。ラグジュアリーな星のや旅館や立ち寄り湯のトンボの湯、自然の中でのんびりお買い物ができるハルニレテラスなど、軽井沢観光に欠かせないエリアのひとつになっています。ウィンドーショッピングを楽しんだり、温泉に入ったり、カフェでぼんやりしたり。夏でこそ渋滞するし駐車場待ちもあるけど、基本的には静かな森に囲まれた一画なので、川のせせらぎや鳥のさえずりを聞きながらゆっくりと過ごすのは最高の贅沢だと思う。

離山の西に位置する中軽井沢は、旧軽井沢に比べて湿度が低く住みやすいと言われていて、地元住民も多く住んでいる地域。また中軽井沢駅周辺は町役場や病院、ホームセンターにスーパーツルヤなど、生活拠点をひととおり網羅。星のリゾート周辺の非日常感と、駅周辺の日常感。どちらも中軽井沢の魅力だと思います。

 

④塩沢エリア

中軽井沢駅の南側にある塩沢湖を中心とするエリア。旧軽井沢の苔むした雰囲気とは異なり、周辺にはブルーベリーやレタスなどの畑が広がっています。塩沢湖があるのはタリアセンという公園で、湖畔の美しい景色が楽しめます。建築好きとしてはレーモンドの有名な「夏の家」や、登録有形文化財の旧軽井沢郵便局、ヴォーリズの睡鳩荘なども見逃せない。

風越公園はテニス、野球、サッカーに加えてアイススケートまで。周辺には千住博美術館、絵本の森美術館、エルツおもちゃ博物館など個性ある美術館が点在しています。涼しい軽井沢でスポーツ三昧か美術館巡りか。私は美術館巡りかな。

夏の軽井沢は避暑客による渋滞が起きることで有名。とくに碓氷軽井沢ICから中心部へ向かうプリンス通りや18号は大渋滞となることも。一方塩沢エリアへ向かう場合はこれらの道を避けて比較的スムーズにたどり着くことができるので、別荘や移住の場合はこの点を考慮する価値はありそう。

 

⑤信濃追分エリア

軽井沢のもっとも西に位置する信濃追分。江戸時代には宿場町として栄え、中山道と北国街道の分岐点の常夜灯や石像が今も残る、歴史のある町。堀辰雄など多くの文人にもゆかりがあり、現在はアートや文化の発信地として盛り上がっているようです。このエリアの見どころは、中山道追分宿脇本陣の油屋や追分宿郷土館、古書追分コロニーといった江戸時代に端を発するこの地域の歴史と文化。外国人宣教師が「避暑地・軽井沢」を発見する以前からある、信州軽井沢の魅力があります。

最寄りの信濃追分駅はしなの鉄道で軽井沢から2駅、車だと20分ほど。さらに西へ行くと佐久市があり、大型ショッピングセンターなどの商業施設が充実。軽井沢町民は週末の買い出しに佐久市まで行くことも多いらしく、ちょうど中間にあたる信濃追分は便利な立地だと考えられます。

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