先日雪が積もりました。15cmくらいかな。雪景色は本当に晴れ晴れと気持ちがいいです。地元の方が、雪が積もらないといつまでも秋みたいで変な感じ、と言っていました。東京育ちの私からすると、冬は冬晴れ&冬枯れ。最低湿度30%以下の乾燥した晴れと、枯れてカサカサになった木々のイメージです。こちらでは景色が真っ白にならないと、冬の感じがしないのですね。信州移住2年目の冬、なんとなくその感じがわかるような気がします。

 

 

信州に移住すると言ったとき、まわりからは心配の声もありました。そんな田舎で不便じゃないの、とか。冬は寒くて大変でしょう、とか。たしかにね。20年前なら大変だったかもしれません。まあそれはそれで、手探り&手作りカントリーライフを楽しめたのでしょうけれど。リアルターシャテューダーみたいな。それもいいですね。

現代ではリアルターシャテューダーライフを目指すことももちろんできますが、もう少し気軽でライトな信州移住生活を選択することもできます。私は常々、これからご紹介する「信州移住三種の神器」が、信州移住へのハードルをググーっと下げてくれたと考えています。これがなかったら、我が家も移住できなかったかも。

 

信州移住 三種の神器

インターネット

信州への移住に限らず、インターネットは移住希望者の必須アイテム。通信環境さえなんとかすれば、世界のどことでも繋がれる不思議ツールですね。仕組みはまったくわからないけど(笑)!

IT系の仕事でなくても必須です。例えば就農してオンラインで農産物や加工品を販売するとか、カフェを開業してホームページやインスタで宣伝するとか、オンライン上で書類のやり取りをするとか。

そこにきて今の時代、なんとオンライン出勤が推奨されているではありませんか!!我が家が移住したおととしはまだ世界は平常運転でしたので、このような世の中になるとは思ってもいませんでした。現場に行かなければ仕事にならない、という職種はもちろんありますが、一方で周りでもちらほら、ほぼオンライン出勤に切り替わった人もいるようです。

仕事以外でも、あらゆる情報を入手するのにインターネットは欠かせません。我が家では地域の事情によりテレビが見られませんので(詳しくはこちらに書いています)、必要な情報はネットで入手しています。またインターネットがあるおかげで、お買い物にも困りません。専門店やセレクトショップでしか売っていない食材や日用品、洋服などもウェブショップで購入できるのですから、インターネット様様です。

 

スタッドレスタイヤ

移住して初めてスタッドレス運転を体験しましたが、本当にすごい!積雪15cmくらいなら、通常の道を運転しているのとなんら変わることなく運転できます。カーブもブレーキも、本当に普通です、普通。もちろん急ブレーキや急ハンドルはツルルーといってしまうかもしれませんが、それは通常の道でも危険ですものね。

軽井沢で雪が降りだし、ノーマルタイヤで峠道を走るという地獄を経験したことがあります。(そのときの記事)このとき、とくに言及していないけど、東京在住だったので当然のようにノーマルタイヤだったのよね。今考えると無知って恐ろしい。記事の日付が3/9になっているので、そりゃ雪が降る時季だしスタッドレス必須ですよ…。何事もなく、周りに迷惑をかけることもなくて本当によかった‥。

 

スタッドレスが発明されていなかったら、車必須の信州移住は今よりハードルが高かったかもしれません。Wikipediaによると、スタッドレスタイヤの日本発売開始は1982年、ミシュランによるものだそうです。約40年前のこと。

 

住宅性能の向上

スタッドレスに続き、こちらも信州が寒いが故の三種の神器入り。ヨーロッパの寒冷地は、住宅の気密化、断熱化の先進国です。分厚い壁には断熱材がしっかり詰められ、熱を逃がす窓は3重ガラス。セントラルヒーティングで躯体そのものを温めるためには、そのほうが効率がいいのです。

冬のミシガンに住んでいたことがあるし、冬のロンドンやパリに旅行にいったこともありますが、あちらはほとんどパネルヒーターですね。外がどれほど寒くても、お部屋はじんわり温かく快適でした。灯油ストーブのように部屋の空気を汚すものだと気密性の高い住宅では危険ですし、エアコンのように風が出るものでは体感的に暖かく感じにくいです。外の冷たい空気をきっちりと遮断する高気密住宅では、躯体そのものをゆるゆると温めつづける方法が合理的なのでしょう。以来私はパネルヒーターに憧れており、将来自分たちの家を建てるときにはこの話をもっと詳しくしたいと考えています。

 

ところで信州の昔ながらの家は、どえらい寒いです。築40年の家に住んでいるこの辺りの人がいうには、その家は断熱材ゼロのため、うっかりすると寝ている間にまつげ、眉毛、前髪が凍るそうです‥!一方、同じ寒冷地でも北海道では早くからセントラルヒーティングが普及したので、彼の地では冬にTシャツでアイスを食べると聞き及んでおります。というのも、北海道は家全体を温めるのに対し、信州はこたつ文化、つまり局所的に熱源を配置し、それ以外の場所は寒い。こたつに入っている足は温かいけど、出ている背中は寒い、というね。だから信州で「ねこ」と呼ばれるちゃんちゃんこが親しまれているのです。

まつげが凍る人の家が築40年。スタッドレス普及から40年。40年前だったら、信州移住できなかったわ。

 

ところで北陸の豪雪が度々ニュースになっており、信州に移住した私たちにも心配の連絡をいただくことがあります。が、こちらは本当に降雪が少ないです。そして、積もってもすぐに晴れてすぐ溶ける!一般的な交通量のある生活道路でしたら、根雪はありません。スタッドレスはもちろん必須ですが。

現在の積雪状況がわかる気象庁のページがあったので貼っておきます。

http://www.data.jma.go.jp/fcd/yoho/snow/jp/#zoom:5/lat:35.995785/lon:138.016192/colordepth:normal/elements:snowd

拡大して見てみると、おや。茅野駅周辺、5cm未満の薄いブルーになっているけど、現状はまーったく積もっていませんよ!