ようやく蓼科にも本格的な夏がやってきました。今年の梅雨は長かったですね。ここ蓼科では7月の終わりまで肌寒い思いをしていました。こんなに夏が待ち遠しかったのは生まれて初めてのことです。

私は元来暑いのが苦手なので、涼しい夏を求めて信州に移住してきたという側面があります。東京に住んでいたころも、避暑というほど優雅なものではありませんが、涼を求めてよく信州に遊びに来ていました。だから信州の夏の涼しさは知っていたし、期待してもいました。移住して初めての夏を迎えた今年、まだまだ序盤ですが今のところ過ごしてみた印象を、時系列で書き残しておきたいと思います。

 

夏の蓼科の気候と服装

7月

今年の梅雨明けは遅く、関東甲信では8/1にやっと明けたようです。7月はまるまる梅雨だったということで、標高1,000mのこのあたりでは肌寒い日が続きました。特に朝晩は気温が下がるので、夜寝る前にリビングで過ごしているときなどはフリースのひざ掛けにくるまっていることもありました。7月に!

東京にいたころでも梅雨寒はもちろんありましたが、寒さの感じが違うように思います。東京の場合は湿度によって体感気温が下がる天然の冷却ミスト的な涼しさがありましたが、こちらは単純に気温が低いのです。

 

8/1 松本

所用のため松本で朝を迎える。朝からいい天気。この日に梅雨明けするとは予想されていなかったから、日傘や帽子を持ってこなかったことを後悔。仕方ない、昨日家を出たときはまだ肌寒かったのだから。今年は感染症対策のためもあり、エアコンをつけながら窓を開け放って風を入れているお店が多い。とても効率が悪そうだけど、エアコンはつけないとやっぱり暑いのだろう。

 

8/2 蓼科

友人がこのあたりに用があって来るというので、ランチをして自宅に案内。この日も夏らしいいい天気だったけど、蓼科のこのあたりのお店はエアコンをせず、風を入れるだけで充分涼しい。強い日差しから軒下の日陰に入るとホッとする。

ランチ後に我が家に来てもらったのだけど、なにせ昨日まで出かけていたし、真夏の日中の室内でどのくらい室温が上がるのか未知数のためハラハラ。うちにはエアコンが無いのです。玄関を入るとヒヤッーと涼しかったので一安心。夜は雨がドサドサ降り、一層涼しく。

 

8/4 蓼科

寝るときはそうでもなかったのだけど、夜中に暑くて起きてしまった。初めて扇風機を回して寝ることに。風があれば快適で、朝までよく眠れた。これから夏の間は、さすがに扇風機のお世話になるのだろうか。

 

8/6 蓼科

西日が暑いとはよく言われるけど、我が家の場合は朝日が暑い。2階にある東向きの夫の仕事部屋が、朝から暑いようだ。それで今日から午前中は、1階の西にある和室にパソコンを持ち込み仕事を始めた。畳がひんやりするし、涼しくて快適とのこと。午後からは日の位置が変わるので、自分の部屋に戻っていく。

このあたりの特徴なのか、今年たまたまなのかわからないけど、昼間晴れていても夕方には雲が出てきて涼しくなる。だから今のところ西日の暑さは感じていない。この日の夜も涼しく、ベッドから離れた方の窓を薄く開けただけで快適に眠れた。

 

8/7 蓼科

陶仙房でランチ。うちより少し標高が高いだけなのに、木に囲まれているからか、涼しいを通り越して少し寒い。着てくる服を間違えたようだ。上着が欲しい、足首寒い、温かいものが飲みたい。夜も涼しく、窓を閉めて寝た。もう秋の虫が鳴いている。

 

8/8 蓼科

2階のベランダで洗濯物を干していると、太陽の熱で温められた草木の蒸気がむわ~っと立ち上ってくるような蒸し暑さと湿度を感じる。ところが1階に下りてくると、室内は涼しい。東京のころ、夏に掃除機をかけると必ず汗だくになって、終わるやいなやシャワーを浴びなくてはいけなかった。あんな狭い家なのに。今日掃除機をかけたときは、確かに体を動かす暑さはあるけれど、終わるとすぐに引く。シャワーでも浴びようかな、と掃除中は思っていたのだけど、終わるとすっかり忘れてしまった。

茅野市と商工会議所が主催する、打ち上げ花火リレーがあった。今年は諏訪湖の花火も中止でみんながっかりしていただろうから、夜空に景気よく咲く火の花が、殊更威勢良く感じた。あの音の響くこと。近所の子供がはしゃぐ声が聞こえ、一瞬でもありふれた夏の日が戻ったのがうれしい。感染症によるこの異常な夏、私はもう大人だしあまり関係なく日々を過ごしていると思っていたけれど、例年ならなんでもない夏の風景を垣間見ただけでなつかしさと悔しさが胸に込み上げてきた。私でさえそうなのだから、子供たちは一体どれほど我慢していることか。

 

まとめると、8/1から一週間くらいは真夏の陽気で暑かったです。夜もそれなりに気温があり、扇風機も1晩お世話になりました。我が家にはエアコンがないので、午前中は東の、日中は南の窓のブラインドを下すことで日射量を調整し、室温が上がらないように工夫しました。服装はTシャツにコットンや麻のパンツで快適です。夫は短パンも履いているようですが、私は足が冷えるので靴下までしっかり履いています。一度パンプス用の甲までしかないソックスを履きましたが、足首が冷えてだめでした。

8/7以降はあまり日も出ず、パッとしない天気です。洗濯物は乾くし、薄日も射すのですが、薄曇りという感じ。だから気温も上がらず、例えば今これを書いている午後2時半の1階リビングの温度計は26.1℃で、私はTシャツに麻パンツ、靴下で快適です。3時のおやつにアイスコーヒーではちょっと冷たいな、という感じ。夜になると秋の虫が鳴いていることを考えると、もしかしてもう夏もピークを過ぎてしまったのかも、と心配しています。そうだとしたら、ピークはたぶん扇風機を使った日…。

信州の夏は涼しいというのは知っていましたが、その涼しい夏が更に短いということは盲点でした。春が遅くて秋が早いのだから、ちょっと考えればわかりそうなものなのに。涼しくて短い信州の夏、本当にこのまま終わってしまうのだろうか。もしまだ夏の後半があるのなら、またレポートします。