虫が苦手だけど田舎暮らしがしたい方‥。それは昨年以前の私です。虫が苦手な人が田舎に移住したらどうなるのか、個人的な経験ですが共有したいと思います。
この話題は需要があるだろうと思うのですが、きっと本当に虫が苦手な方はこういう話題の記事中に虫の写真が出てこないかビクビクしながら読むことになると思いますので、この記事ではそのような写真は使わないとあらかじめお伝えしておきます。さらにより重度の虫が苦手な方のために、一定の固有名詞に伏字、あるいは遠回しな言い方をさせていただきます。私もネットを見ていて、スクロール中に苦手な虫の固有名詞が出てくると、ヒャッっとなって心臓に悪いので。
信州に移住すると周りの人に言ったとき、私をよく知る人にはまず、虫は大丈夫なの?と聞かれました。私は特に喋々とその幼体が苦手でして、女子はみんな喋々が好きだと思っていた夫(当時彼氏)には驚かれたものです。だからアナ・スイとか、アウトです。以前山梨県の三分一湧水というところに行ったとき、まるで地上の楽園のように喋々が舞い踊っていました。そこを通り抜けなければならず、一般の女子ならはしゃぐところだと思うのですが、私はギャーッと叫びながら同行者を置き去りにし、一目散に走り抜けました。ちょっと怖がるくらいならかわいいのかもしれませんが、本気でホラー級に怖がるので周りにはうんざりされています。
結局克服しないまま移住したのですが、移住してすぐに冬になったので、ここまで特に困らずに済みました。しかし生き物のいのちが芽吹くいま、いよいよこの問題に直面しています。
春になって目にするようになった虫を考察してみます。
てんとうむし
よく見ます。特によく出没するのは網戸。網戸の外側にも内側にも、気が付くとくっついています。昔はてんとうむしも怖かったのですが、今では素手で触れるようになりました。ちょちょっとつついて指に乗せ、そのまま外に放しています。
とんぼ
春先によくいました。とんぼは好奇心が旺盛なのか、危機感が足りないのか、すぐに近寄ってきます。洗濯物にくっついて入って来たり、気付かないうちに肩に止まったまま一緒に部屋まで入ったりもします。とんぼも今では素手でつまみ出せるようになりました。羽をつまんで捕まえると、接地面から離れる足の抵抗が指に伝わり、なんだか健気で感慨を覚えます。
カメムシ
たまに見ますが、それほどでもありません。カメムシは鈍感で、追い払おうとしてもなかなかどいてくれません。指で弾き飛ばしたり、つまんで放ればいいのでしょうが、私はまだ触れません。近ごろあまり見ないので、そろそろ出てきたら触れるかも。チャレンジしてみます。
くも
みんながそうかはわかりませんが、くもを漢字で書くとちょっとギョッとしますのでひらがなで。益虫と言われているので殺さないように追い払っています。くもの巣は大きくなると腰が引けるので、まだ小さいうちにこまめに払うようにしています。移住してきた去年の秋、空き家だったこの家の主と思われる立派なくもとその巣がありました。今年は人が住んでいるので、あれほど大きくはならないでしょう。とはいえ春先の小さくて健気なくもの赤ちゃんから、今は元気な小学生くらいには成長しています。
蜂
春先にはミツバチがよく働いていました。ドライブしていると養蜂箱を見かけるので、もしかしたらそこのミツバチたちかもしれません。それがはちみつになると思うと面白い。最近はクマンバチやアシナガバチもみるようになりました。騒ぐと攻撃してくると聞いたので追い払ったり殺したりはせず、じっとして過ぎ去るのを待ちます。スズメバチだけは要注意らしいですが、見たところで判別できるか不安。
喋々やガとその幼体
私が一番苦手なやつ。成体は庭にたくさん飛んでいます。向こうも野生なので、不用意に近寄ってきたりはしないことがわかりました。それに私も見慣れてきたので、よっぽどでない限りは騒ぎません。小さくて華奢な喋々などは、近くを飛んでいても怖くなくなりました。問題は幼体で、すごく立派なのがわが庭に生息していることが判明いたしました。それにしてもうちの桜には虫が付いていないし、白樺とか他の木の葉っぱも食害の様子はありません。もしかしたらあれは蕗から来ているのではないかと推測していますが、ご存知の方いますか?蕗の葉だけ派手に食い散らかされています。
G
東京ではよくいるG。ここにはいません。やったー!寒くて冬を越せないそうですよ。
あまりに衝撃的に問題となる虫の経験は、こちらにきてからむしろ減っているように感じます。庭に出るともちろん足元にいろいろな種類の虫がいて、歩くたびに飛び立ったりしていますが、彼らはくっついてきたり家に入って来たりはしません。虫の視点で考えてみると、人の家に入ってもエサはないし殺されるかもしれないし、いいことなどなにもないのです。だからたまに玄関を出入りするときに蜂とかが間違えて入ってしまうこともありますが、「あららら、間違えちゃった」とばかりにさっさとUターンして出ていきます。
すぐそこに土があり、草があり、木があるこの環境では、人と虫の棲み分けがなんとなくされていると感じます。都会のようにすべてが人間の領域だと、そこに虫がいたときにショックだと感じます。いるはずでないところに闖入され、不快に感じ排除しようとします。でもここではすぐそこに彼らの領域があり、なんとなくお互いにその境界を意識しつつ共存しているという感覚です。
というわけで、虫が苦手な人でも田舎生活を楽しんでいるよ、というお話でした。これから夏にむけて、どうしようもない事態が起きないとも限りませんが、徐々に免疫もできているので大丈夫でしょう。ちなみにてんとうむしやとんぼに初めて触ってみるとき、あるいはちょっとひるむような個体に出会ったときには、自分を奮い立たせるためにマントラを唱えるようにしています。それは「怖がっているのは私でない。怖がっているのは私のトラウマだ」というものです。虫が怖いのは過去の経験や刷り込みからであって、今ここにいる自分は怖がっていない、という意味です。
この写真は近くの人からいただいたレタス。いろいろなベビーリーフを育てたら、いろいろなレタスが育ったとのことで、なんのレタスかは不明です。このレタス、無農薬だそうです。虫が付いていないどころか、ひとかじりの虫食いもありませんでした。すごい。虫食いは無農薬の証、という時代もありましたけど、虫と人との関係を、領域の問題、境界の問題としてみると興味深いです。突然のどアップ写真などが怖いので、調べて掘り下げることはしませんけど。
6 comments
こんばんはー。
私も蝶々が嫌いですよーー。ガと同じですよね。
何が違うのでしょう。あの予想出来ない飛び方、手に乗った時は
パニックです。
今ね、うちはアリに悩まされています。
室内に置く固形の薬はあまり効かなかったので
液体にしたらだいぶ少なくなりました。
ただ完全勝利には至っていません。
「蟲は世界を守っている」とナウシカのように生きたい今日この頃です。
ところで、家の方は順調ですか?^^
こんにちは!
自分以外に喋々が嫌いな人、初めてです!嬉しい!笑
アリですか。そういえばうちにはいないな~。
東京では道路とかでよく見かけた気がしますけど、それすらこのあたりでは見ませんね。
まだ土地探していますよ~。
ドライブしながら、あのへん売りに出ないかな、なんて様子を見ています。
気にかけていただきありがとうございます^^
くみさんのおうちはどうですか?もう工事に入っているのかしら?
こんにちは。
うちは順調に工事が進んでます!
9月末には完成するかな、ワクワク。(#^.^#)
冬は日当たりがいい所がいい、夏は木陰がある所がいいと欲張ると
なかなか決められないですね、うちの家はあまり木陰になりませんが
庭はけっこうあるのでドッグランにはいいかなと思います。
一番楽しいときじゃないですか~!!^^
いいなあ~!楽しみですね♪
そうそう、日当たりと木陰。それに山が見えたら最高です。
くみさんのところはきっと日当たりがいいところなのですね。
あ~、うちも夏には決めたいです!
まだいらっしゃるかな?こんにちは。
自分も虫が大の苦手なのですが、同じ県内の、近くのコンビニまで山を下りて片道30分の限界集落のど田舎に連行されそうでビクビクしてます…
虫全般だめですがくもが特にだめで…昨日泊まりに来てたら出ました…しかも地方都市にいるうちの方では見ない大きさのが2匹も…
寒い地方と見ましたがそちらはカマド○マは出ませんか…?知らない場合は絶対検索しないでください!こちらでいうGが部屋に台所ではなくどこにでも出るのです。
網戸もないこの家で部屋に入って1時間に5〜6匹出られた時にこの家には住めないと確信しました。
今泊まりに来てますが精神的なものもあると思いますが発疹というこアレルギーが出てます…
結婚が破綻しても湿気のあって年中カマド〇マやくもが出るこの土地には住めません…。
こんにちは~。
カマド〇マ、私は知らなかったので夫に聞いたところ、うちには出ないようです。
くもはいますが、巣もくももまだ小さいうちに竹ぼうきなどでこまめに払っておく、というのを今年は徹底しています。彼らは働き者らしく翌朝には復活しているので、こちらも勤勉に、とにかく巣を払い続けます。おかげで例年のサイズには成長していません。
こちらで困りものとしては、ゲジ〇ジは梅雨前後に数回見ます。悪さはしませんが見た目でギョッとするので、瞬間的に凍らせて殺すスプレーでやっつけます。
虫全般、住んでいるうちにだいぶ慣れましたが、やはり未だにビクッとさせられることもあります。苦手なものは余計、誰よりも早く発見してしまいます。